タイトルを見て、「ん?何を言っているのかな???」と思われた方もいらっしゃるかもしれません(^^;)
確かに、中国語を学習したことが無い方にとっては、「何のこっちゃ」かもしれません。
ですが、これは中国語を勉強し始めたばかりの方(特に中国語検定準4級・4級を受験予定の方)にとっては、かなり切実な問題なのです。
中国語には鼻母音といって、最後に「n」で終わる発音と、「ng」で終わる発音があります。
【例】
① yan(言)とyang(阳)
③ chuan(穿)とchuang(窗)
④ xin(新)とxing(星)
⑤ san(伞)とsang(嗓)
上記はほんの一例ですが、このように、最後が「n」で終わるか「ng」で終わるかで、同じ声調でも、意味する漢字が全く変わってきてしまいます。
なお、上記の例でいくと、①や②については、真ん中の「a」が、「n」で終わる時には日本語の「エ」の発音、「ng」で終わる時には日本語の「ア」の発音になります。
■「yan≒イェン」「yang≒イァン」
■「Lian≒リェン」「liang≒リァン」
そのため、聞き間違えることはほとんどありません。
しかしながら、日本人にとって非常に聞き分けが難しいのが、③~⑤の発音です。特に中国語初心者の方であれば、違いについて聞き取れる可能性は非常に低いです。
なので、一つ一つの音節をきっちり聞き分けるというより、単語全体の音の感じを記憶して、それと【ピンイン・漢字・日本語のの意味】の3点セットで覚えるのが、遠回りなようで一番の近道でしょう。
そして、その日本人が苦手とするところをすかさず狙ってくるのが中国語検定。笑
中国語検定の中でも、特に4級については、この「n」と「ng」の違いについて引っかけて(?)くる問題も少なくありません。
例えば、【银行】の正しい読み方は次のうちど~れ??といった聞き方をしてくる問題では、下記のような選択肢が並びます。
(1)yínghán
(2)yínháng
(3)yīnhán
(4)yínxíng
うん、ややこしい。笑
もちろん、ピンインを丸暗記していて「これ!!」とすぐに選べれば良いのですが、どうしてもわからない時に使える裏技があります。
★「n」で終わるか「ng」で終わるか、見極める裏技★
★ 日本語で漢字を音読みして、「ん」で終わる場合
⇒ ピンインで書くと「n」で終わる
★ 日本語で漢字を音読みして、伸ばす音(コウやソウなど)で終わる場合
⇒ ピンインで書くと「ng」で終わる
この【银行】の場合、「ギン」は「ん」で終わっているので、①の選択肢は除外されます。
「コウ」は「伸ばす音」で終わっているので、正解は②か④のどちらかになります。
では、どちらが正解かというと、②が正しい答えになります。
というのも、実は「行」は多音字。
この場合は、「業種」を表すため、「háng」が正解となります。
先ほどの①から⑤の例で、確かめてみましょう。
① yan(言=ゲン)とyang(阳=ヨウ)
③ chuan(穿=セン)とchuang(窗=ソウ)
④ xin(新=シン)とxing(星=セイ)
⑤ san(伞=サン)とsang(嗓=ソウ)
確かに、この法則にのっとっていることがわかります(^^)!
終わりに
中学や高校で、日本人が必ずといっていいほど習う漢文。
その中に出てきた『五言絶句』や『七言律詩』などについて、「何で日本人が読んでも韻を踏んでるのがわかるんだろう?」と不思議に思っていました。
それが、中国語を習い始めて以降、その謎がやっと解けました。
漢字は中国から伝わってきたというのは日本人なら誰もが知るところです。
なぜ21世紀に生きる私たちが漢詩の韻の違いを楽しめるのかといえば、その中国語の音の名残が現代日本語の中にも息づいているからなのです。
こんなところでも、歴史のロマンを感じることができますね!
漢詩を中国語で読めたら、格好いいですよね!
でも、それには中国語の発音の習得が不可欠になります。現在、ストアカでは、オリジナルテキストを使用した、中国語の発音に特化したレッスンを開講しています。
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