中国事情

新発見!人口動態から見る中国

中国の人口は、2018年時点で、およそ13.9億人いると言われています。

同年の世界人口が約76億人と言われていますから、世界人口の約18%は中国人という計算になります。

うーん、すごい存在感ですね!

でも、人口動態で詳しい内訳を見てみると、中国が抱える問題点も見えてきます。

今日は、人口動態から見る中国について、3つのポイントから見ていきたいと思います。

① 2人目は躊躇?止まらない少子化!

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日本でも今少子化が問題になっていますね。

子育て世代の私としては、「少子化になるべくしてなってるだろ…」という感じが致しますが、ふと隣の国に目をやれば、韓国では2018年中に合計特殊出生率が0.9まで下がり、1.0を下回ることが予想されています。

つまり、一人の女性が生涯に産む子どもの数が1人に満たないということ。

ちなみに2017年の日本は、1.43でした。

少子化は、東アジアの国々が直面している共通の課題なのかもしれません。

この問題については、お隣の国、中国も頭を痛めています。

2016年の中国の合計特殊出生率(※1)は、1.62でした。

ちなみに、人口を維持するには、2.07ないといけないと言われています。…ということは、中国の人口は、長い目で見れば、確実に減っていくのです(※2)。

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過去36年間に渡って続いた一人っ子政策は有名ですが、過去の中国は「もーこんなたくさんの人口維持できないっっっ!」ということで、人口抑制が国の大きな課題であった訳です。

ところが、ここ最近になって政府は、「このままじゃ労働力が減っちゃって、国力を維持できない!皆さんもっと子どもを生んでください!!」と言い出したのです。

時系列で表すと、下記のようになります。

1985年:一人っ子政策開始

2015年:一人っ子政策廃止、二人目まで認める

?? 年:制限そのものが撤廃?

そう言われても、急に増える訳はありません

私の知人の女性は、子どもの教育に心血を注いでいらっしゃる方なのですが、「ここまで育てるのだってものすごく大変だったんだもの、今さら2人なんてもう無理よ~!」と言っていました。

子育てには明確な基準がないため、親御さんによっては途方もない労力と心血を子どもの教育に注ぎます。ましてや、中国の厳しい受験戦争を勝ち抜くための質の高い教育を受けさせるには、親の経済力も重要になってきます。

これを2人分、考えただけで気が遠くなりそうです…。

特に、都市部の若い世代の間では、実感として「子どもを複数持ちたい!」という方は、政府が期待するほどはいないように思います。

② 介護や社会保障問題も!進む高齢化

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労働力が豊富と言われる中国でも、人口ボーナスを享受した時代は終わりつつあります。そう、これからは、生産年齢人口の減少が国の発展の妨げとなる、人口オーナス期を迎えるのです。

日本もそうですが、中国でも少子化だけでなく、高齢化社会の到来が問題となっています。

「高齢化社会の一体何がまずいの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

高齢化社会になると、具体的に下記のような問題が出てきます。

(1)介護問題

⇒ 介護サービスの不足。

日本では、老老介護問題の深刻化も。

(2)労働力不足

⇒ 少子化とセットで、労働人口が減少。

国力の低下に直結。

(3)社会保障の財源不足

⇒  労働人口が減るのに、社会保障費は増大。

若者の負担増。

中国でも、日本でいうところのACのような、何ていうんでしょう、国民に道徳的な行動を促すようなCMが流れていたりします。その中には、「お母さんは私を苦労して育ててくれた(だから今度は僕が年老いたお母さんの面倒を看る)」的なCMもあります。

中国は、儒教的な教えが色濃い社会ですから、中国の方は、親孝行を美徳としていて、お年寄りは大切にされます。

だから、「親を施設に入れる」というと、親不孝者と後ろ指を差されてしまうこともあるのだとか。

ただ、今後はそうも言っていられないでしょうから、日本の介護サービスのノウハウを、中国の都市部の富裕層向けに豪華老人ホームとして展開したら、大当たりしそうな気もします(あくまで個人的見解です)。

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昔は、「小皇帝」と呼ばれる一人っ子が、父母(2人) + 祖父母(4人) = 計6人に面倒を見てもらっている状態でした。その「小皇帝」たちが大人になった今、今度は、1人で6人の介護や経済的援助を担わなくてはならない状態になっているのです。

そういう私も一人っ子ですから、こういった親の老後問題については、他人事ではありません…。

高齢化という意味で言えば、日本の方が一歩先を行くでしょうから、介護サービスの中国展開等でビジネスの活路を見出すことができるかもしれません。

③ 結婚するのも難しい?お嫁さん不足

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中国の男女比は、かなりいびつな状況です。

まず、全人口に占める男女の割合について、日本と比べてみましょう。

【日本】

男性:48.7%

女性:51.3%

【中国】

男性:51.2%

女性:48.8%

日本では女性の割合が多くなっていますが、これは女性の方が長生きだからです。

平均寿命の長い日本ならではの現象といえます。

これに対して、中国は男性が多い社会

女性に対して、男性が3000万人以上多くいると言われています。つまり、結婚できない男性が数多くいる状況なのです。

そのため、農村部では、人身売買のような形で無理やり嫁がされたりといったケースがあったり、国境周辺の町や村では、外国からお嫁さんをもらっていたりします(もちろんこれが全てではありません)。

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どうしてこのように男性の比率が多くなったのかというと、その原因は、一人っ子政策時に男子が偏重され、男の子ばかりが生まれたため、と言われています。

女の子でしたら嫁いでしまえば家系が途絶えてしまいますが、男の子なら家を継げますし、良い働き手になってくれるという訳です。この傾向は、特に農村部で強いと言われています。

私が北京に留学した2007年、今でも忘れられない出来事があります。

北京郊外の万里の長城に留学生クラスの行事で行った際、とある農村を通った時の事。

レンガ作りの壁に白いペンキで書いてあったのは「男の子も女の子も国の宝」というスローガンでした。

…ということは、逆説的に言うと、女の子の命が軽んじられている事実があるということ。中国にはそのような問題があるとは聞いていましたが、実際に目にすると戦慄が走りました。

著しい発展を遂げている中国ですが、その裏にはこのように大きな問題も抱えています。

※1:合計特殊出生率ではなく、データの中には普通出生率で計算しているものもあるため、注意が必要。ここでは日中韓とも、合計特殊出生率で揃えた。

※2:今の時点で全体の人口が減っていっている訳ではなく、人口は2030年頃まで増加する見込み。

終わりに

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中国特有の問題も確かに存在しますが、少子化や高齢化など、日本と同じ課題を抱えているという面も見えてきました。

世界の先陣を切る日本(韓国もそうですが)が活路を見出すことで、そのノウハウを中国をはじめ、世界の他の国々にも展開できるようになるのかもしれません。

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私が中国語講師を務めるストアカでも、こうした中国事情にも触れながら、お一人お一人に合わせた授業を行っております。

皆様にレッスンでお会いできるのを楽しみにしています(^^)!

www.street-academy.com

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