日本語や英語と比べて、中国語にはどのような特徴があるのでしょうか?
これを知っておくと、中国語の学習を進めていく上で、コツを掴みやすくなります。
早速下記に見ていきましょう(^^)
① 文字数が日本語より少ない
言われてみればなるほど、という感じですが、中国語は全て漢字で書くため、同じ内容でも、文章にした時に日本語と比べて文字数が少なくなります。
実際に例を見てみましょう。
例:
中国語:
百忙之中特意来送我,非常感谢。
日本語:
お忙しい中わざわざお送りいただきまして、本当にありがとうございます。
ほんの一例ですが、両文の長さの違いがわかっていただけるかと思います。
ちなみに、声に出して読んでみると、面白いことに中国語と日本語とでそこまで差が無いか、もしくは日本語の方が若干話している時間は短くなります。
上の文で試してみたところ、中国語も日本語も約6秒ほどでした。
これは、中国語の一音一音の音節が、日本語より長いためだと言われています。
② 代名詞の変化が無い。
そもそも代名詞って何なのか、ということですが、これは「前述の名詞をもう一度言う時に使うもの」です。つまり「あれ」とか「これ」とか「彼」とか「彼女」とかがそうですね(^^)
中学に入って英語を習い始めた時に、まず苦戦したのが「代名詞が変化する」ということです。
例えば、主語で使うのであれば「he」、目的格であれば「him」などのように、同じ「彼」なのに使い方によって代名詞自体が変化します。
が、ありがたいことに(?)、中国語にはそのような代名詞の変化はありません。「彼」という意味を表す「他」であれば、文章のどこに来ようが「他」のままです。
例:
他正在吃饭。
彼は今ご飯を食べています。
我今天去他的家。
私は今日彼の家に行きます。
我给他批评了一顿。
私は彼を叱りました。
これは日本人にとっては非常になじみやすいポイントだと思います。
③ 時制による動詞の変化も無い。
またまた英語を引合に出すのですが、英語であれば、現在形では「go」ですが、過去形では「went」、過去分詞形では「gone」と動詞自体が変化しますよね。
ちなみに、日本語を習っている中国の方からしても、「日本語も『行く』だの『行った』だの、『行きましょう』だの、色んな活用形があって難しい!」とのことです。
その反面、中国語はとっても楽です。
どんなシチュエーションであろうと、動詞そのものは変化しません。
実は、中国語には、時制の概念が無いのです。
ではどうやって時間の概念を表すのかというと、文章の中に「昨天(昨日)」「今天(今日)」「明天(明日)」など、いつかがわかる単語を盛り込むのです。
リスニングの際には、これらがキーワードになりますので、時間を表す「上个星期(先週)」「明年(来年)」などの言葉は聞き逃さないようにしましょう。
また、時制がない代わりに、「アスペクト」と言って、動作がどの段階にあるのかを表すものが存在します。このアスペクトの概念によって、「今○○しているよ」とか「○○という動作が完了したよ」などという表現が可能になります。
代表的なアスペクトには、完了を示す「了」や、状態の持続を表す「着」などがあります。
この感覚を掴むのが少し大変ですが、少しずつ慣れていきましょう!
④ 文法はまるでパズル!
②と③で示したように、中国語は語順によって意味をとる言葉です。つまり、文章を組み立てる時には、頭の中でパズルを組み立てるような感覚になります。
ちなみに、中国語の基本的な語順は「主語+動詞+目的語」です。
例えば、「他(彼)」「饭(ご飯)」「吃(食べる)」という3つの単語があったとしましょう。
この「主語+動詞+目的語」に当てはめて並べ替えてみると、こうなります。
他吃饭。
彼はご飯を食べます。
これで立派な一文の完成です!
ちなみに、疑問形にしたい時には、語尾に「吗」を付ければ良いだけです。
英語のように、疑問形だからといって語順を変えたりする必要が無いので、これも楽ちんです☆
他吃饭吗?
彼はご飯を食べますか?
また、「何を食べるの?」と言いたい時には、さっきの「饭(ご飯)」の部分を「什么(何)」という言葉に置き換えれば良いだけです。これも簡単!
他吃什么?
彼は何を食べますか?
※この時「吗」は付けませんので、要注意です!
このように、基本的な語順は「主語+動詞+目的語」で、英語と一緒なのですが、でも何でもかんでも英語と同じという訳ではありません。
むしろ、日本語に近い部分もたくさんあります。
これもやっていく中で段々掴んでいきましょう!
終わりに
上には書ききれませんでしたが、その他にも女言葉・男言葉といった区別がないことや、日本語に比べると、尊敬語や謙譲語の表現が少ないことも、中国語の特徴として挙げられます。
また、中国語は二文字を一まとまりとする傾向が強い(二字熟語が多い)ことも、中国語の大きな特徴の一つと言えるでしょう。
言語によって、世界の捉え方は様々です。
最近、何か一つの言語を話すということは、絵を描く作業に似ているな、と思います。
色んな絵の具があって、色んな技法があって、それで一つの世界を描いていく、そんな感覚です。
絵の具の種類(単語)や技法(文法)を自分の中で増やしていくにしたがって、描きたいものを、より鮮明に描けるようになってきます。
また、人の絵を見ても、「これは何の絵を描いているのか」がわかるようになってきます。
やればやるほど奥深い世界。
皆さんも気軽に中国語学習の一歩を踏み出してみましょう!
私が中国語講師を務めるストアカでも、日本人の方にイメージしやすい授業を心掛けていきます(^^)
皆様にレッスンでお会いできるのを楽しみにしています!